映画のように生きる人生

朝早く、ホテルの窓を開け
柔かな日差しを身体一杯に浴び
トリニテ教会の鐘に耳を傾け
パリのエネルギーを心で感じる



まるで映画のワンシーンの
ようですが、これは今日から
5レッスンを受けられるために
日本からお越しになった
クライアントの朝の光景です



お気に入りのホテルがサロンと
教会から近いと迷わずに選ばれた
ホテルとのことでしたが、美しい
光景を想像しながら、うっとりと
お話しを伺っておりました



初日のレッスンが終わった後
“ずっと、このサロンを訪れた
かったのです”と目頭を熱くして
想いを打ち明けてくださいました



そして、未だ残り4回のレッスンが
残っているにも関わらず “再び、
こちらのサロンに戻るため、パリは
頻繁に訪れます”と有り難い言葉を
頂戴しました



彼女は、彼女自身へ向けた言葉
でもあったと思いますが、私には
深く、深く染み入る言葉でした。
それは、まるで勲章を頂戴したか
のような、重みのあるものでした



昨年の年度末に、一大決心をし
2015年9月からオートクチュールの
レッスンを改正しましたが、9ヶ月を
かけて変化をさせてきた鉛のような
経験が、彼女から頂戴した言葉で全て
払拭され、胸が一杯になりました



敢えて、崖っぷちに立たせる為
昨年末に決意をした時点では
雲の上の、更に上の上でした



正直に、自分のレベルが達成
出来るかどうかと云う想いが
過らなかった訳ではありません



ただ、決意をしたら他のことは
一切、何も考えず、達成をしたい
ビジョンしか見ないよう、強い
精神力だけで耐え抜いて参りました



そのような状態であったため
クライアントが初日の段階で
ハイヒールの世界の扉を開いた
瞬間に、このような素晴らしい
言葉を仰っていただいたことは
心が震えるほどの歓びです



諦めなければ達成出来ることを
今、パリの地を訪れている
クライアントもご自身の身体と心で
向き合われています



二人三脚でコツコツと地道に
確実に仕上げてゆく過程は
一方では気が遠くなるような
作業であり、一方では美しい
彫刻を仕上げてゆくようです



この過程に向き合えるか否かが
美しさのレベルを決めます





人生を映画のワンシーンの
ように生きるためには
背景には、生き様があります